日朝外務省局長級協議に臨む北朝鮮の宋日昊(ソン・イルホ)・朝日国交正常化交渉担当大使(左から2人目)と外務省の伊原純一アジア大洋州局長(右端)。北朝鮮側はこの会合で、日本側の平壌訪問を提案した=2014年9月29日、中国・遼寧省瀋陽市(共同)【拡大】
政府・与党内には調査団の派遣に反対する意見もある。ただ、外務省幹部によると、これまでの水面下の交渉で「徐氏との会談が実現する見通しが立ちつつある」といい、政府は徐氏から事情聴取できれば拉致被害者の家族らから疑問視されている再調査の実効性を確認できるとみている。
その一方で、北朝鮮側が十分な説明を行わず、さしたる成果が得られない可能性も否定できない。政府は北朝鮮側の対応を慎重に見極めた上で最終決定する。
安倍晋三首相(60)は14日、官邸で開かれた政府与党連絡会議で拉致被害者らの再調査に関し「対話と圧力の姿勢で臨むが、解決するには対話しなくてはいけない」と述べ、調査団派遣に重ねて意欲を示した。
≪被害者5人帰国12年 「家族は安倍首相を信頼」≫
北朝鮮による拉致被害者5人が帰国してから15日で12年を迎える。残る被害者の帰国が果たせないなか、北朝鮮は日本に対し、再調査の進捗(しんちょく)確認のための訪朝を要請。16日には自民党や超党派の国会議員で組織する「拉致議連」が相次いで対応を協議する。被害者家族や支援組織「救う会」も緊急集会を開き、家族の声を伝える。