≪小渕氏 法的問題認める≫
小渕優子前経済産業相(40)は辞任会見で、関連政治団体での不透明な資金処理の経緯を説明したが、問題の核心についての言及はなく、疑惑の解明には到底至らなかった。
小渕氏は会見で、関連政治団体が支援者向けに開いた「観劇会」の収支に多額のずれが生じていた問題について、参加者の申込書や管理口座を示し「(参加費を)いただいている」と説明。公職選挙法が禁じる有権者への利益供与には当たらないとの見解を示した。
一方で、「収入が過少に記載されていると思う。私自身大きな疑念を持った」と述べ、政治資金規正法上の問題を事実上認めた。ただ、理由は「分からない」と繰り返すのみだった。
日本大学法学部の岩井奉信(ともあき)教授(政治学)は2012年にも開かれた観劇会の記載がないことに触れ、「単なる記載ミスではなく、意図を感じる」と指摘。「12年は衆院選の年。集めた金の使途によっては公選法違反にも当たる」と話す。