なぜだろうか。陳腐な言い方になるが、財務官僚は「青臭い」のだ。取材で話をするたびに、理屈っぽくて、足元よりも先を見すぎる財務官僚の言い分には首をかしげる部分も多いが、彼らの主張する消費税増税にしろ財政健全化にしろ、思想の底流には国の先行きを憂い、国政の“台所”を預かるものとしての自負がある気がする。
だから、よく週刊誌の記事などでみられる、「財務省の陰謀」や「増税の黒幕」などといったバッシング記事には違和感を覚える。
記事では、財務官僚が出世のために増税をもくろむとか、政治を操っているなどの記述が満載だ。だが、彼らが高給を望むなら、最初から高給企業に就職したはず。もちろん政策実現のため、多少の政界工作はあるだろうが、悪意がない以上、「黒幕」はちょっと言い過ぎではないか。
年末にかけ、財務省は2015年度予算の編成に向け、各省との折衝に入るほか、与党とも協議しながら、税制改正大綱の策定を進める。この時期、財務官僚は今年も休日返上、夜を徹して業務に当たることになる。
取材する私たちも一つ屋根の下、眠れぬ日々が続く。彼らの「青臭さ」に敬意を払いつつ、政策を厳しくチェックしていきたい。(佐久間修志/SANKEI EXPRESS)