石州半紙の歴史は奈良時代にさかのぼるとされ、明治半ばには6000軒以上で作られた。だが今は需要が減り、わずか4軒に。遺産登録後も工房の数は変わらず、川平さんが会長を務める石州半紙技術者会は40~70代の会員4人で伝統をつなぐ。
「人口減で国内消費はさらに縮小する」。厳しい現実を見つめる川平さんは、障子紙や書画用紙といった昔ながらの用途にとらわれず、新たな作品を生む努力の大切さを訴える。
会員は和紙の糸で織った服やテーブルクロス、柿渋を塗って風合いを高めた紙皿など、現代のニーズに合う製品作りにも取り組んでいる。
外国人研修生への技術指導にも力を注ぐ。同じ紙すきの伝統をもつブータンとの技術交流を昨年、8年ぶりに再開した。男性研修生のニマ・ウォンチュクさん(19)は「たくさん学んでブータンの紙すき技術を高めたい」と笑顔を見せる。「いろいろな場所で石州半紙の技術が受け継がれていくといい」。指導に当たる技術者会の久保田彰副会長(64)は話した。(SANKEI EXPRESS)