2012年の前回衆院選と比べ、野党間の候補者調整が進んだため民主党の議席は増えるとの見方がある。だが、安倍首相は織り込み済みだ。年内の衆院選に踏み切ったのは、与党の議席を減らすリスクを最小限に抑えるためでもある。首相は公示前、周囲に「民主党をつぶす」と漏らしていたほどだ。
前回は比例復活
海江田氏は、前回衆院選で山田氏に1134票差で敗れ、比例代表で復活当選した。選挙区で敗北し、代表選に立候補したことを党内で疑問視されると、当選者の得票数に対し落選者の得票数の割合を指す惜敗率を引き合いに出し「98.6%だ。私なりにクリアできている」と反論していた。
野党では、維新の党の江田憲司共同代表(58)が「全軍の将として候補者の士気を高めるため」として比例代表との重複立候補を辞退した。海江田氏は今回も重複立候補し、東京ブロックの名簿は他の選挙区候補と同列の1位だ。
自民党都連幹部は「海江田氏が比例復活もできなければベストだ。復活しても惜敗率が下がり、90%を割りでもしたら、民主党の議席が増えても恥ずかしくて勝利宣言や代表続投なんてできないだろう」と語る。