閣僚と有識者による「まち・ひと・しごと創生会議」であいさつする安倍晋三(しんぞう)首相(右)。政府の経済対策もまとまり、いよいよ「刺激から目配り」へ、アベノミクスの第2章が始る=2014年12月26日午前、首相官邸(酒巻俊介撮影)【拡大】
地方や中小を重視
「地方や消費というキーワードにピンポイントで対策がなされ、かなりいい点数がとれると思う」。甘利明(あまり・あきら)経済再生担当相(65)は26日の会見で、経済対策の出来栄えに胸を張った。
だが、強気の言葉とは裏腹に、まとまった経済対策からは、政府の深刻な景気認識が見て取れる。「物価の上昇に家計の所得の増加が追いついていない」「地方においては、『三本の矢』による経済効果がなかなか行き渡らず」。アベノミクスの自己否定とも取られかねない表現が並ぶ。
行間ににじむのは、過去20年にも及んだデフレ経済が、どれほど経済の担い手である企業や家計をむしばんでいたか-、その病理の根深さを読み切れなかったことへの悔悟の念だ。
ほぼ2年前、大規模な金融緩和で幕を開けたアベノミクスは、円安・株高による資産効果や輸出企業の業績回復を生み出す一方、少子高齢化や所得格差への対応は後手に回った。結果、4月の消費税増税と物価高は、脆弱(ぜいじゃく)性の残る地方や中小企業などに深手を負わせた。首相も国会答弁で「(消費税増税の影響は)想定内だが、想定の中で最悪」と唇をかんだ。