衆院選の敗北から一夜明けた2012年12月17日、首相官邸で記者団の質問に答える藤村修官房長官。藤村氏自身も落選し、選挙の結果、民主党は政権を転落した=東京都千代田区(酒巻俊介撮影)【拡大】
ガバナンス欠如
ここに一冊の本がある。野田佳彦政権の官房長官を務めた藤村修氏(65)が14年11月に出版したインタビュー形式の回想録『民主党を見つめ直す』(毎日新聞社)だ。この本からは、民主党が信頼を回復できない理由が読み取れる。それはガバナンス(党内統治)の欠如に尽きる。
藤村氏は、鳩山由紀夫政権下での小沢一郎幹事長(当時)の国会運営について「対決姿勢はものすごく強かったです。(中略)僕も途中で付いて行けなくなって、委員長を辞めました。(中略)ちょっとむちゃくちゃであったと感じました」と批判している。
藤村氏が衆院厚生労働委員長を辞任したのは10年5月のことだった。回想録によると、山岡賢次国対委員長(当時)は労働者派遣法改正案について「一日で、趣旨説明、質疑、採決まで行ってくれ」と指示した。藤村氏は「委員長としてそういう国会の運営はしません」と拒否した。山岡氏はこう“命令”した。