残り3分の2の修復には、さらに10~20年の年月がかかるという。文化庁から県に年間10億円の補助金が出ているが、決して潤沢とはいえない。さらにはマンパワーの問題があり、最後までしっかり修復が行われるのかは不透明だ。
神庭保存修復課長は、「これまで延べ1万人以上の人たちが再生に関わった。そこにはネットワーク、絆があった。再生は人の思いがないと実現できない。文化財は人が守る。機械では守れないことを知ってほしい」と話した。(原圭介/SANKEI EXPRESS)
【ガイド】
■「みちのくの仏像」 4月5日まで、東京国立博物館(東京都台東区上野公園13の9)。月曜休館(ただし、3月23、30日は開館)。一般1000円。
■「3・11大津波と文化財の再生」 3月15日まで、東京国立博物館。月曜休館。一般620円。両展とも問い合わせは(電)03・5777・8600。