1階入り口付近で開催中の「和」をテーマにした新春企画「和の食卓」。手前はその第1弾「安田奈緒子_器展」。左後方は、全国各地の米ブランドが一堂に会した第2弾「AKOMEYA_TOKYO_”日本のお米”」=2015年1月9日、東京都新宿区(寺河内美奈撮影)【拡大】
【大人の時間】
≪雑貨、衣料品にカフェ、レクチャースペース≫
出版大手、新潮社が東京・神楽坂に持つ未使用の書庫を活用した新しい商業施設「la kagu(ラカグ)」が人気を集めている。神楽坂在住のフランス人が、この地をそう呼ぶことから名付けられたというラカグには雑貨から食料品、衣料品まで幅広い商品が並び、カフェも併設。ブックスペースやレクチャースペースといった「知」の空間を備え、大人のためのおしゃれな美術館といった趣だ。
東京メトロ・東西線、神楽坂駅の矢来町側の出口を出ると、日の光が乱反射してまぶしい、ガラス張りの巨大な“箱”がすぐに目に飛び込んできた。坂の上の小高い場所にあり、歩道から入り口までウッドデッキの導入路が続き、どこか荘厳な雰囲気を醸し出していた。設計したのは建築家、隈研吾(くま・けんご)氏(60)が主宰する隈研吾建築都市設計事務所だ。
ラカグは、衣食住の個性的なブランドの企画・販売を手がけるサザビーリーグ(東京都渋谷区)が、新潮社(新宿区)とパートナーシップを組んでオープンしたセレクトショップだ。当世風にいえば、「キュレーションストア」というらしい。コンテンツをテーマに応じ取捨選択し展示する作業が、美術館のキュレーターの仕事に似ているところから、そう呼ばれている。