1階入り口付近で開催中の「和」をテーマにした新春企画「和の食卓」。手前はその第1弾「安田奈緒子_器展」。左後方は、全国各地の米ブランドが一堂に会した第2弾「AKOMEYA_TOKYO_”日本のお米”」=2015年1月9日、東京都新宿区(寺河内美奈撮影)【拡大】
使わなくなった場所を
サザビーリーグで企画・広報などを担当する前田亮介プロジェクトマネージャー(40)はラカグの出発点について、「建物自体はもともと昭和40年代に建てられた新潮社の書庫で、本の在庫が保管されていました。20年ほど前に新潮社が他の場所に新しい物流センターを設けたため、この書庫はほとんど使われないままとなっていました。駅の目の前といういい立地にあるのに、それではもったいない。何かに活用できないだろうかと企画されたのが、ラカグでした」と説明してくれた。
入り口を抜けると、装飾的要素を最低限にとどめたシンプルかつ奥行きのあるゆったりとした空間が広がっていた。総面積は約960平方メートル。天井や壁面は鉄骨の骨組みがむき出しで、背丈の高い本棚には色とりどりの各種商品が愛らしく陳列されていた。確かにかつて本の書庫だった面影を残している。入り口のすぐ左手にあるカフェを取り巻くように、和食器、生活雑貨、毛皮コートなどの女性向けファッションといった展示スペースが配されていた。