1階入り口付近で開催中の「和」をテーマにした新春企画「和の食卓」。手前はその第1弾「安田奈緒子_器展」。左後方は、全国各地の米ブランドが一堂に会した第2弾「AKOMEYA_TOKYO_”日本のお米”」=2015年1月9日、東京都新宿区(寺河内美奈撮影)【拡大】
新春企画として、「和」をテーマに1階入り口付近で開催されている「和の食卓」も、リバリューを具体化したものだ。画家の安田奈緒子氏がアンティークの和食器にシルバーの絵付けを施したシリーズを展示していた。それほど値段の高くないビンテージを買い集め、新しい命を吹き込んだ。
もちろんファッションスペースにあるのは新品ばかりだが、ずっと長きにわたって着られるようなベーシックでスタンダードなものを集めており、流行の最先端をいく商品は扱わないという独自の美学がある。
生き方再考する空間
2つ目のコンセプト「衣食住プラス知」は文字通り、ライフスタイルの提案に知性を加えた世界観を作ろうというものだ。それは日本の活字文化の一翼を担ってきた新潮社とのパートナーシップを意識した取り組みだという。例えば、2階の壁面には、本棚に並ぶ本を写した巨大な写真が掲示されている。またレディースファッションのコーナーでは陳列商品の間に、さりげなく本が置かれている。「ファッション関連の本ではなく、この売り場にいらっしゃる女性たちの嗜好(しこう)や世界観をイメージして集めた小説やエッセーです」と前田プロジェクトマネージャー。