実際、ウクライナの通貨フリブナは政変前の1ドル=約8フリブナから28フリブナ程度まで暴落。昨年の国内総生産(GDP)は前年比7.5%減と推計され、今年も5%以上のマイナス成長が確実だ。ウクライナが「デフォルト寸前」であることはまぎれもない事実である。
キエフでは、「マイダン」の求めた司法改革などが実行されず、生活水準が低下の一途をたどっていることへの不満が強まっている。ポロシェンコ政権までもがデモで崩壊すればロシアの思うつぼであり、政権は正念場にある。(モスクワ支局 遠藤良介(えんどう・りょうすけ)/SANKEI EXPRESS)