2007年から09年にかけて連載されていた第二部を、大幅に改訂し、書き下ろしを加えた。ファンにとっては待ちわびていた、やっと、やっとの単行本化だが…。「時の流れに取り残された感じですね」と笑わせながらも、「改訂作業が難航していたんです」と打ち明ける。「最初は第一部の延長、同じ世界観で書き始めたんですが、読んだときにボリューム感として物足りないのではと思い始めた。新しい登場人物もどこかおとなしくて、このままいっても第一部と肩を並べられるものになるか、自信をなくしてしまった」
大胆にヘンなキャラを
改訂作業で心がけたのは、「新キャラをどんどんだして、ぐちゃぐちゃにすること」。確かに第一部では、カエルに化けたまま戻れなくなってしまった矢三郎の次兄や、憎まれ役の双子狸・金閣と銀閣など、強烈な魅力を持ったキャラクターが勢ぞろいし、物語世界を構築していた。「第一部は勢いで書いていた。でも、第二部では肩に力が入って、狙いすぎてしまう。だからこそ、大胆にヘンな人をいっぱい出しました」