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大切な高貴なものが隠されている 「裏が、幸せ。」著者 酒井順子さん (3/5ページ)

2015.3.16 06:40

自身の属性も「裏」という。「コソコソ日陰の道を歩いてきました…。ときには華やかな部分も見たりしつつ。どっちも見たいというスケベ心ですかね」と自己分析する=2015年2月13日、東京都千代田区(野村成次撮影)

自身の属性も「裏」という。「コソコソ日陰の道を歩いてきました…。ときには華やかな部分も見たりしつつ。どっちも見たいというスケベ心ですかね」と自己分析する=2015年2月13日、東京都千代田区(野村成次撮影)【拡大】

  • 女性の生き方を書き続けてきた酒井順子さん。今回のエッセーにも魅力的な女性が登場する。「書く対象として女性が好きですね」と語る=2015年2月13日、東京都千代田区(野村成次撮影)
  • 「裏が、幸せ。」(酒井順子著/小学館、1500円+税、提供写真)

 日本海側の雪の美しさを説きながら、一方では「現地の人にとっては雪は迷惑なだけだろう」とおもんぱかる。日本海側の奥ゆかしさをたたえながら、「あくまでもこれは東京出身の自分による太平洋側の視点である」という立ち位置はずらさない。「『裏の人の気持ちが分かります』とはいえないですもの。私は、角栄に共感した人たちの気持ちを実感として理解することはできない。『裏は裏のままでいい』というと、ムッとする人もいると思います」

 日本に必要な充実感

 それでも、日本海について語りたかったのには、理由がある。

 「『裏』の持つ上質で滋味豊かな充実感は、これからの日本に必要なものになってくると思っています。景色も、居心地もよくて…。私自身も年をとって東京のわさわさした感じがつらくなってきていますし、若者たちも明るいだけの未来はもはや信じていません。石川・和倉温泉の名旅館『加賀屋』の会長さんのお言葉なんですが、『裏日本は周回遅れのトップランナーになる可能性がある』と。今の日本がイケイケじゃなくなってきているからこそ、落ち着きやしっとりしたものへの憧れが強まっている」

しっとりとした奥行き

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