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この9年間の変遷が根底に流れています 「千日のマリア」著者 小池真理子さん (4/5ページ)

2015.4.6 17:25

孤独を引き受ける登場人物たちのたたずまいは強く美しい。「1人でいられるタイプの人間が好きなんです。特にそういう女性を描きたいという思いがいつもある」=2015年2月18日、東京都文京区(斎藤浩一撮影)

孤独を引き受ける登場人物たちのたたずまいは強く美しい。「1人でいられるタイプの人間が好きなんです。特にそういう女性を描きたいという思いがいつもある」=2015年2月18日、東京都文京区(斎藤浩一撮影)【拡大】

  • 激動の9年間をたくましく乗り越えた小池真理子さん。「美意識を裏切ることをするのが一番いや。ギリギリの所でもそれは貫きたい」=2015年2月18日、東京都文京区(斎藤浩一撮影)
  • 「千日のマリア」(小池真理子著/講談社、1500円+税、提供写真)

 ミステリーに恩義

 技術的にも、本作には達成感を得ているという。特に表題作では、自身としては珍しい男性視点を取り入れた。「最初は女性(義母)の視点から書いてみようかとも思ったのですが。男性視点に挑戦することで、憎しみとあこがれ、性欲が入り交じった摩訶(まか)不思議な人間の感情を描くことができました。この作品では中編を書けるぐらいの長い時間軸を扱っているのですが、そのさかのぼり方もうまくいきました。短編として、非常にできのいい作品に仕上がったと思います」

 かつて交際した女性の家を訪れる男を主人公にした「修羅のあとさき」では、ホラー映画のような心理サスペンス要素も。「私はもともとエッセー(『知的悪女のすすめ』)でこの世界に入ってきた人間。本当は小説家になりたくて、でもなかなか認められず、足を引っ張られたりして…。やっと小説家としてデビューできたのがミステリーのジャンルでした。だから私、ミステリーには恩義を感じているんです(笑)。そういう意味でも、この短編集には今の私のすべてが詰まっていますね」

「人の暗闇をのぞきこんでしまう人間だったからこそ」

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