【牧野直子の健康ごはん】
「おべんとうばこのうた」をご存じですか。「これっくらいのおべんとばこに おにぎり おにぎり ちょっとつめて~」です。そのおかずのひとつが「すじのとおった フーキ」。今回のテーマ食材「フキ」です。旬はまさに今です。
フキは日本原産の野菜の一つで、独特のほろ苦い味がします。店先にならんでいるのは愛知早生(わせ)という品種がほとんどで、長さは1メートルほどですが、30~40センチくらいにカットして袋詰めされています。ちなみに、春先、地面から顔を出す若い花芽は、ふきのとうと呼ばれます。
フキは「おべんとうばこのうた」の通り、すじがあり、繊維が硬いので、写真のように塩でもんで板ずりし、ゆでて皮をむいてから使います。板ずりはフキ4~5本につき塩大さじ1~2が目安です。板ずりすることによって、フキの緑色が鮮やかになり、皮もむきやすくなります。
ゆでるときは、小さく切ると皮をむくのに手間がかかるので、大きい鍋で長いままゆでるのがおすすめです。ゆでたフキは冷水にとってから皮をむきます。皮をむいたフキは水につけ、保存容器に入れると冷蔵で4~5日は日持ちします。生のフキが出回るのは旬の今だけなので、一度はゆでてみてください。