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世阿弥が気がついた却来(きゃくらい)の思想 「まねる」「うつす」「わたす」がすべてなのである 松岡正剛 (4/5ページ)

2015.5.25 19:00

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)【拡大】

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 【KEY BOOK】世阿弥「風姿花伝・花鏡」(小西甚一訳/タチバナ教養文庫、1296円)

 世阿弥が父と別れて40年後、子の元雅のために記したのが『花鏡』(かきょう)である。もと『花習』(かしゅう)と言った。有名な「初心忘れるべからず」「離見の見」「一調二機三声」などの重要な学習コンセプトは『花鏡』で語られる。そのほか「前々の非を知るを後々の是とす」「せぬならでは手立なし」「初心を忘れずして初心を重代すべし」など。世阿弥には『至花道』『花習内抜書』『曲付次第』『音曲口伝』『拾玉得花』『習道書』もある。

 【KEY BOOK】「世阿弥を語れば」(松岡心平編/岩波書店、2484円、在庫なし)

 こういう本から世阿弥に入るとわかりやすいのではないかと思う。編者の松岡心平は『宴の身体』でバサラから世阿弥に及ぶ変移を綴り、『能:中世からの響き』で能の心髄を時代的社会技法から読み解いた。信頼できる研究者だ。本書は大岡信・丸谷才一・渡辺保・多田富雄・土屋恵一郎・水原紫苑などが縦横に世阿弥と能のおもしろみを語っていて飽きない。心平さんの突っ込みと受けがいいからだ。ちなみにぼくもインタヴューを受けている。

菩薩道としての能

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