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日本の「色」をとことん再現した匠 吉岡幸雄の途方もない高速挑戦 松岡正剛 (4/5ページ)

2015.6.1 19:20

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)【拡大】

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 【KEY BOOK】「日本の色を染める」(吉岡幸雄著/岩波新書、842円)

 吉岡さんはたんに古代色や王朝色を再現してきただけではない。そのための植物を選別し、技法を開発し、その意味を問い、文献に当たり、そのすべての解説を引き受けた。源氏五十四帖のすべてに挑んだのがその結実だ。なぜそこまで徹底できるのか。本書は吉岡さんの意志と意図と意表を説明し、それらが「日本の意匠」の根幹をつくってきたことを証している。観読すべき一冊。

 【KEY BOOK】「日本の色の十二カ月」(吉岡幸雄著/紫紅社、2484円)

 水上勉の序文は、吉岡さんが「昔のことは敬虔に守って今を働くという立場」を貫いていることを、大いに称賛していた。本書では冬は紅花を、春から夏にかけては藍を、秋は苅安や茜を染め上げていく「よしおか」の四季折々の挑戦が、風物と歴史をまじえて語られる。それでもその仕事は完成は見ない。たとえば飛鳥天平の「赤」はいまだ永遠の謎なのだ。

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