試合終了間際、オウンゴールとなるボールに懸命に飛びつくイングランドのゴールキーパー、カレン・バーズリー。イングランドには無情の、日本には幸運のボールはクロスバーに当たり、ネットを揺らした=2015年7月1日、カナダ・アルバータ-州エドモントン(共同)【拡大】
サッカーの女子ワールドカップ(W杯)カナダ大会で、日本代表の「なでしこジャパン」は1日、エドモントンで行われた準決勝で、イングランドを下し、W杯連覇に王手をかけた。
日本は前半33分、有吉が倒されて得たPKを宮間が決めて先制した。ゆっくりとした助走でGKと駆け引き。左隅に鋭いキックを決めると、ベンチに駆け寄って仲間と抱き合った。重圧のかかる場面でも強心臓ぶりを見せつけ、今大会2点目を挙げた。
前半にPKで追い付かれ、後半は防戦一方の時間帯もあったが、慌てることなくパスをつなぐスタイルに徹した。延長突入目前で勝負を決め「イングランドにとってはアンラッキーだったけど、気持ちで押し切れたと思う。チーム全員の力」と、頼れる主将は一丸の勝利を強調した。
決勝トーナメント1回戦のオランダ戦でも代表初ゴールを決めた“シンデレラガール”の有吉は「本当にほっとしている。(PK獲得の場面は)阪口選手にボールが入った瞬間に相手DFの裏にパスが出てくると思い、思い切って飛び出した。一試合一試合成長できている。決勝でも思い切ってプレーしたい」と力を込めた。