サッカーの女子ワールドカップ(W杯)カナダ大会準決勝で1日、日本代表「なでしこジャパン」がイングランドを破り、前回に続いて決勝に進んだ。W杯6度目の澤穂希(さわ・ほまれ)選手(36)=INAC神戸=らの思いを乗せ、2連覇を狙う戦いはクライマックスを迎える。
澤にとって、今大会が6度目のW杯だ。準決勝は出場機会がなかったが、ベンチから後輩たちを鼓舞し、決勝の舞台へとたどりついた。「出ていない選手も含め、一丸になって戦う」。日本女子サッカー界のレジェンドがW杯最後の試合に臨む。
「どうすれば36歳であれだけのプレーをできるのか、不思議」。元女子代表で、クラブチームでも澤選手と苦楽をともにした加藤与恵(ともえ)さん(37)は驚きを隠さない。
自身は30歳で現役を引退したが、「その時ですら自分の体が『昔とは違う』と感じていた」という。
若い世代の起用を優先するチームの方針などもあり、昨年5月以降はなでしこジャパンから離れていた澤。不調をささやく声もあったが、加藤さんは「サッカーが楽しいと言っていたし、悲観的な感じはなかった」と話す。今大会も「体に切れがある。体調管理にすごく気を使っているはず」。