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戦争が生みだす混沌をエネルギーに 浦井健治、ソニン、岡本健一 舞台「トロイラスとクレシダ」 (2/5ページ)

2015.7.6 18:00

「現実的で退廃的、未来がどちらなのかと進む、現代の日本をさしているような舞台」と意気込む浦井健治さん=2015年6月17日、東京都世田谷区(長尾みなみ撮影)

「現実的で退廃的、未来がどちらなのかと進む、現代の日本をさしているような舞台」と意気込む浦井健治さん=2015年6月17日、東京都世田谷区(長尾みなみ撮影)【拡大】

  • 「現代人と昔の人をつなぐ間に私たちがいる。シェークスピアの美しい言葉を届けたい」と話すソニンさん=2015年6月17日、東京都世田谷区(長尾みなみ撮影)

 問題作とされるのは、歴史劇と恋愛劇が交錯、悲劇とともに喜劇の要素が読み取れるなど構成が複雑なためだ。過去の上演回数も少ない。ただ小田島は「『人間ははっきり割り切れるものじゃない』という人間観が、最近は広がってきたからこそ面白い」とみる。鵜山も「愛や信義、名誉が崩壊するときにどんなエネルギーを出すか。混沌(こんとん)から未来を探りたい」と話す。

 浦井ら3人は2009年に上演された「ヘンリー六世」で、浦井と岡本は12年の「リチャード三世」でも共演。いずれも鵜山が演出で、3人ともシェークスピア劇には縁が深い。

 浦井はその魅力を「人間を愛らしくみせ、言葉たちが跳びはねている。役者が体を通して立ち上がってきたとき、戯曲が輝くような気がする」としみじみ話す。ソニンは「言葉が詩的で美しい」と憧れる。「人物像を的確に描いている面白さがある」と岡本は言う。

 より人間くさく

 「トロイラス」の舞台、トロイ戦争では女性の奪い合いからはじまり恋愛が戦争の大義名分となっていく。「恋愛に淡泊な若い世代が増えた」とされる現代とは、かけ離れた価値観がある。登場人物は、より人間くさい側面が際立っている。

「約束や誓いを破られたショックと嫉妬は、戦争の原動力になる」

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