優勝した米国の表彰を見つめる「なでしこジャパン」の選手たち。脳裏に悔しさを焼き付け、リオ五輪での雪辱への思いを新たにした=2015年7月5日、カナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバー(共同)【拡大】
サッカーの女子日本代表「なでしこジャパン」は5日(日本時間6日)、バンクーバーで行われた女子ワールドカップ(W杯)カナダ大会決勝で米国に2-5で完敗し、準優勝に終わった。2011年のドイツ大会に続く2連覇は逃したが、銀メダルの12年ロンドン五輪と合わせて主要国際大会で3度続けて決勝に進み、この日も最後まで諦めずに走り切るサッカーで世界に実力を示した。来年にはリオデジャネイロ五輪がある。佐々木則夫監督(57)は「若い選手たちもピッチを経験できた。これを今後の成長につなげていかないといけない」と話し、選手たちも「リオの金」でW杯の雪辱を誓った。
「予想以上の速さ」に失点
日本は前半16分までに4点を失い、この時点で勝負あった。特に滑り出しにセットプレーから連続失点したのは痛かった。前半3分は右CK、5分は右FKからともに低くて速いボールを送られて崩され、ロイド(大会最優秀選手)に決められた。米国の高さが頭にあった岩清水はまさかのゴロでの球回しに面くらい、「(ロイドが来るのは)分かっていたが、予想以上の速さでやられた」と涙をこぼした。日本を研究し尽くして裏をかいてきた米国の世界一への執念にしてやられた形だった。