優勝した米国の表彰を見つめる「なでしこジャパン」の選手たち。脳裏に悔しさを焼き付け、リオ五輪での雪辱への思いを新たにした=2015年7月5日、カナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバー(共同)【拡大】
前回大会に18歳で出場。13年からはドイツでプレーする岩渕は、これからのなでしこを牽引(けんいん)するホープの一人だ。「次の大会」とは4年後のW杯のことではない。女子の場合、男子と異なり五輪もフル代表で臨むため、五輪はW杯と同格の重みを持つ。次はリオ五輪である。
なでしこは世代交代が進まないと言われていたが、有吉、宇津木、菅沢という4年前の決勝に出られなかった若い選手たちが、米国戦の試合終了時のグラウンドにいたのは、幸運だった。岩渕同様、負けた悔しさを皮膚に染みこませたに違いない。
「リオの金」で雪辱を果たすには、まず出場権を得なくてはならないが、アジア勢は実力差が一段と縮小している。日本が上位の力を持つのは確かだが、2つの五輪出場枠争いが相当厳しいものになるのは必至だ。
W杯2連覇への挑戦は終わったが、「優勝と準優勝では全く違う」(宮間)。雪辱戦はすでに始まった。(SANKEI EXPRESS)