【KEY BOOK】「北緯10度線」(イライザ・グリズウォルド著、白須英子訳/白水社、3240円)
北緯10度線はアルジェリア・リビアとナイジェリアを分け、スーダンとエチオピアを分け、サウジアラビアとソマリアを分け、インドとスリランカを分け、タイ・カンボジアとマレーシア・インドネシアを分け、北米と南米を分断する。このラインは信仰の断層線なのだ。キリスト教とイスラム教の潮流が数百年にわたってこの断層線をまたがって対立し、抗争し、混成していった。本書はその痕跡を現在に探った画期的なルポルタージュ。意外な歴史を知らされる。(編集工学研究所所長・イシス編集学校校長 松岡正剛/SANKEI EXPRESS)
■まつおか・せいごう 編集工学研究所所長・イシス編集学校校長。イスラムにはだいぶ前から注目している。第1395夜加藤博『イスラム経済論』、第1396夜ハミルトン・ギブ『イスラーム文明史』、第1403夜宮崎正勝『世界史の誕生とイスラーム』、第1578夜ロレッタ・ナポリオーニ『イスラム国-テロリストが国家をつくる時』ほか。(http://1000ya.isis.ne.jp/)