現在もマーシャル宇宙飛行センターではロケットの開発研究、国際宇宙ステーションと24時間体制での交信が行われ、NASA(アメリカ航空宇宙局)の重要施設として稼働している。
≪飛行士目指す少年 心はすでに火星へ≫
マーシャル宇宙飛行センターに隣接する「アメリカ宇宙ロケットセンター」は、平日でも多くの観光客でにぎわっている。施設内にはフォン・ブラウン博士に関する資料、日本企業が製作に関わったスペースシャトルの実物大模型「パスファインダー」、アポロ16号の司令船などが展示されている。
中でも圧巻なのは、使用されなかった本物のサターンV型ロケットの展示だ。屋外では36階建てのビルに相当する約110メートルの高さを誇るロケットが直立。屋内には横倒しの状態でも展示されており、5基のエンジンに触れられるほどの近さで見学できる。センターの広報によれば、昨夏に日本人宇宙飛行士の毛利衛さんが訪れたが、「例外なく誰もがそうなるようにただ一言『ワォ!』と感嘆の声を漏らした」という。