英経済紙、フィナンシャル・タイムズ(FT)買収を報じる日本経済の1面=2015年7月24日(AP)【拡大】
筆者は「日本セイシェル協会」理事長として、1980年以降、70回以上、この島国を訪問しているが、この国の経済担当大臣などは必ずFTに目を通している。かつて英国の植民地であり、政府幹部の多くが英国への留学経験を有していることにもよるが、小さな国ほど世界経済の変化に翻弄されるから、FTを読み、きちんと世界情勢を把握しておく必要があるのだろう。
一方、発行部数ではFTの10倍もある日経は、日本を代表する経済紙であるが、実質は経済界の「仲よし新聞」的側面も強い。その点でも、今回のFT買収は巨額であるとはいえ、自社の主張をFTによって展開できる可能性が広がり、そのメリットは計り知れないほど大きい。問題は従来の国内向け姿勢をどこまで国際的に通用するレベルまでアップできるかということだが、その点はジャーナリズム的に心配もある。