戦後の工場の徴収や閉鎖のほか、旧東独体制下での物資不足のため、1950~60年代にはゴーゼはほとんどつくられなくなったが、80年代後半にその復興の動きが始まった。90年の東西ドイツ統一後、ビールづくりの材料を麦芽、ホップ、水、酵母に限定する法律などのため、旧東独の醸造所が存続の危機に遭う中も、ゴーゼは「伝統」を理由に法律適用の例外とされた。
店内で原液ぐつぐつ
今回足を運んだのはライプチヒ中心部から少し南方のレストラン「バイエリッシャー・バンホーフ」。敷地内に醸造所も備える店は2000年に開業し、ゴーゼの普及に大きな貢献を果たしている。
テーブルが並ぶ店内で、まず目についたのは巨大な銅色の容器。蓋を開くと、湯気が一気に立ち上り、ほのかな甘い香りが立ち込めた。容器内でぐつぐつ煮立っていたのは、ビールの原液。小麦、大麦の麦芽と水をあわせた後、ホップを加え、約1時間加熱しているところだった。原液はその後、地下の設備で冷却され、店の隣の倉庫内で貯蔵される。