8月8日、サッカー東アジア杯の女子最終戦、日本対中国戦で、ボールをキープする日本代表の川村優理(ゆうり)主将。この日、競技場内では、場所取りをめぐって日本人カメラマンが「駆逐」されるという騒動が起きた=2015年、中国・湖北省武漢市・武漢体育中心(彦野公太朗撮影)【拡大】
【国際情勢分析】
中国湖北省武漢市で8月上旬に行われたサッカーの東アジア・カップで、競技場内での「場所取り」をめぐって係員ともめた日本人カメラマンが取材証を没収されたという。山東省の地方紙、済南時報などは、なおも居座ろうとしたカメラマンを、中国人警備員が「駆逐した」などと喝采。今回の“騒動”の背景には、中国メディアの中に潜む、日本に対する敵意がうかがえる。
大会組織委が取材証没収
済南時報によると、騒動は女子の最終戦、日本対中国が行われた8日に起きた。
大会が始まってから、日本メディアと韓国メディアが、貼り紙をするなどして、撮影場所やプレスルームの机やインターネット回線を確保する「場所取り」が過熱していた。
中国メディアが呆然(ぼうぜん)とする場面もあったというから、中国メディアが要請したのだろう。大会組織委員会は「場所取り」を禁止する通達を出した。
組織委は「先着順」と決め、整理番号を発行したが、日本人カメラマンは受け取りを拒否したという。