8月8日、サッカー東アジア杯の女子最終戦、日本対中国戦で、ボールをキープする日本代表の川村優理(ゆうり)主将。この日、競技場内では、場所取りをめぐって日本人カメラマンが「駆逐」されるという騒動が起きた=2015年、中国・湖北省武漢市・武漢体育中心(彦野公太朗撮影)【拡大】
目立たない中国記者
現地で今大会を取材した日本メディアは、こう証言した。
「中国人カメラマンは、フィールドにいてもスマホをいじってばかりで、たまにシャッターを押すくらいだった。雨が降れば、すぐ屋根の下に逃げ込んでいた」
そういえば、東アジア・カップと同じ時期、マレーシアの首都、クアラルンプールで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)総会に、中国は約500人の報道陣を送り込んだという触れ込みだったが、取材現場では目立たなかった。
こうした姿勢の中国メディアが、日本メディアや韓国メディアの行動を理解できないのも無理はない。
取材証を没収されたとされる日本人カメラマンが、本当に女性係員を突き飛ばしたならば、許される行為ではない。しかし、カメラマンは今大会中、騒動が起こる前にすでに、中国メディアと“衝突”していたという。中国サイドの身勝手な態度や敵意が、伏線にあった可能性も否定できない。(中国総局 川越一(はじめ)/ SANKEI EXPRESS)