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関係とらわれず 国境超え表現 「隣の部屋-日本と韓国の作家たち」 (2/4ページ)

2015.8.24 11:00

イ・ウォノ「浮不動産」(2015年)の展示風景=2015年8月11日(国立新美術館提供、大西正一さん+中川周さん撮影)

イ・ウォノ「浮不動産」(2015年)の展示風景=2015年8月11日(国立新美術館提供、大西正一さん+中川周さん撮影)【拡大】

  • イ・ソンミ「ガラスのブランケット」(2014年)=2014年11月10日(国立新美術館提供、大西正一さん+中川周さん撮影)
  • キ・スルギ「砂をかむ瞬間」(2015年、国立新美術館提供、大西正一さん+中川周さん撮影)

 イ・ウォノは「家をもう一度、概念的に構築したかった」と述べているが、ホームレスのあふれる社会はもちろん、資本主義のステータスシンボルともいえる家の本質や価値観について、もう一度考えさせる。

 今回の展覧会を担当した米田尚輝研究員によれば、韓国の作家の全体の傾向として挙げられるのが「社会性」だ。

 例えば、イ・ソンミの「ガラスのブランケット」は一見、美しい緑色を帯びた韓国古来の「高麗青磁」のようだ。しかし、その材料が交通事故で壊れた車両のガラス片だと知らされると、見方が違ってくる。

 イ・ソンミはアメリカのボルティモアに留学したある日、事故を目撃した。以来、事故のガラス片でオブジェを作り続けてきた。暴力を象徴するような事故の記憶を美しいオブジェに置き換えることによって“昇華”させようというのか。逆に、記憶をいつまでも定着させ、事故の撲滅を訴えようというのか。

 キ・スルギは、写真で不安や居心地の悪さを表現し、鑑賞者を緊張の世界に引きずり込む。新作の「砂をかむ瞬間」の「01」「02」には、くぎの刺さったスポンジの上に乗った足、いまにも引きちぎれそうな赤いビニールの膜などが映し出され、危機にさらされている現代社会を告発する。

隙間からのぞく主体と客体

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