【本の話をしよう】
私は読み狂人。朝から晩まで読んで読んで読みまくり読みに狂ひて黄泉の兇刃に倒れたる者。なので私は多くの正常人にとってさぞかし不愉快な存在であることと思うが、読み狂人はかねてよりこの不愉快という言葉に疑問を抱いている。
広大な、普通、の領域
どういうことかというと不愉快ということは、愉快でない、ということで、「僕は不愉快だ。帰るっ」と言ったり、「不愉快な思いをさせて申し訳ありません」と謝る場合、なにを言っているかと言うと、相手のやったことによって自分が愉快でなくなり、そしてまた、自分のしたことによって相手が愉快でなくなったと言っているのである。
ということは、その直前までその人が愉快にしていた、ということになるが本当にそうなのだろうか。別に普通にしていたのではないだろうか、と読み狂人は思うのである。