情報流出事件について会見で釈明する日本年金機構の水島藤一郎(とういちろう)理事長(左)ら=2015年8月20日、東京都千代田区の厚生労働省(早坂洋祐撮影)【拡大】
日本年金機構の水島藤一郎(とういちろう)理事長が6月、125万件の年金個人情報流出事件を受けて機構職員に宛てたメッセージを読んであきれた。現場任せを放置した水島氏が自らのガバナンス(統治)欠如を認める内容で、民間会社なら倒産していたとして運営失敗を認めているのだ。これが生命保険会社なら経営責任を取って退陣だ。力量不足を自覚する水島氏は案の定、情報流出のきっかけとなったウイルス攻撃覚知から4カ月経過しても組織改革の具体的中身を対外的に示さない。このままでは「漏れた年金」に続く新たな問題が発生して、安倍政権の足かせにもなりかねない。
民間なら自壊して倒産
水島氏は6月22日、職員向けの緊急メッセージで、個人情報を流出させた機構について「民間会社であれば自壊し潰れています」と明言。流出原因については「ルールが明確でない」「基本的ルールが守られていない」「現場任せである」「PDCA(計画・実行・評価・改善)が回っていない」「お客さまの大切な年金を守るという意識に欠けている」-の5点を挙げた。