濁流に囲まれた防災対策本部のある常総市役所。防災拠点としての機能を果たせなかった=2015年9月11日、茨城県常総市(中辻健太郎撮影)【拡大】
【メディアと社会】
この1週間、メディアの報道では、9日から10日にかけての東日本での豪雨による大規模水害が連日トップで取り上げられた。テレビも新聞も堤防の決壊、住宅地の浸水、自衛隊や消防、警察による孤立した被災者の救助活動を大きく報道した。
とりわけ、電柱につかまり濁流にのまれそうになった男性を自衛隊員が抱きかかえてロープでヘリに吊り上げるシーンはテレビ向きで、各局がそろって取り上げ、日本の災害救助態勢の充実を説得力をもってアピールした。
「ハザードマップ」不備
メディアの究極的使命が社会の安全と人々の幸せを守ることであるのは自明だあり、こうした報道が、次の災害への備えに役立てば問題はない。しかし、前回の本欄(9月2日付)でも書いたように、日本の防災態勢には再考、改善すべき問題が山ほどあるのだから、それらにも触れる必要があるだろう。