東京でも難しいとされる寄席の経営。そんな中、大成功を収めているのが、上方落語協会が運営する天満天神繁昌亭(てんまてんじんはんじょうてい、大阪市北区)だ。連日、満席が続くといい、2006年の開場からの入場者数は125万人を突破した。
成功要因には、知名度を上げるための上方落語協会の努力がある。会長の桂文枝さんがたびたびメディアに露出し、強力な広告塔になっている。恩田雅和支配人は「初めて来る客が半数以上。近畿一円からの団体客も多く、観光地として定着している」と分析する。
商店街はバックアップ
一方、名古屋には落語家の協会はなく、活動する芸人もわずか。大須演芸場の矢崎通也支配人は「平日に客席を埋めるのは至難の業。赤字の可能性もある」と気を緩めない。定席のない期間は演劇や舞踊に演芸場を貸し出すが需要は未知数だ。
おひざ元の大須商店街は客足増につながるとバックアップする構え。商店街連盟の今井富雄会長は「落語に親しみのある中高年が増えるのでは」と見込んでいる。
近世芸能文化を研究する東海学園大の安田文吉教授は「寄席が定着するには質のよい落語を提供し続けることが必要。地元からも演芸場を引っ張るような存在が出てきてほしい」と話している。(SANKEI EXPRESS)