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インドネシア・スラウェシ島 葬式のため生きる 独特の死生観 (1/4ページ)

2015.9.26 15:00

102歳で天寿を全うしたライ・サンペラーヤさんの葬列。人生のクライマックスが葬儀であり、葬儀のために生まれ、葬儀のために死ぬのがトラジャ族の文化だ=2015年8月1日、インドネシア・スラウェシ島(今井竜也さん撮影)

102歳で天寿を全うしたライ・サンペラーヤさんの葬列。人生のクライマックスが葬儀であり、葬儀のために生まれ、葬儀のために死ぬのがトラジャ族の文化だ=2015年8月1日、インドネシア・スラウェシ島(今井竜也さん撮影)【拡大】

  • サンペラーヤさんの葬儀会場で行われた水牛をいけにえにする儀式。1頭数百万円もする高価な水牛も含めて、50頭以上が集められた=2015年7月30日、インドネシア・スラウェシ島(今井竜也さん撮影)
  • 乳児の亡骸が樹木の幹に納められたベイビーグレイブ=2015年7月28日、インドネシア・スラウェシ島(今井竜也さん撮影)
  • 民家の中で並べられたひつぎ。遺族が十分な葬儀費用をためる日まで、こうして遺体は待機している=2015年8月1日、インドネシア・スラウェシ島(今井竜也さん撮影)
  • 岩壁をくりぬいたスペースに遺体を納め、板で蓋をした共同墓地。供えられた人形はタウタウと呼ばれ、故人に似せて作られている=2015年7月23日、インドネシア・スラウェシ島(今井竜也さん撮影)
  • サンペラーヤさんの墓の前に集まった遺族。裕福な一族だが、それでも葬儀のためには死後2年の蓄財を要した=2015年8月1日、インドネシア・スラウェシ島(今井竜也撮影)
  • インドネシア・スラウェシ島タナトラジャ

 近年すさまじいスピードで発展を遂げるインドネシア。この大小1万3466の島々からなる島嶼(とうしょ)国家のほぼ中央に位置する第4の島、スラウェシ島には「死ぬために生きる」ともいえる独特の死生観を持った部族が暮らしていると聞き、訪ねてみた。

 首都ジャカルタから空路で約2時間、スラウェシ島の玄関口であるマカッサルに着く。目指す山岳部族のトラジャ族が住むタナトラジャは、そこからバスに揺られること7~8時間のところにあった。手を伸ばせば届きそうな雲が透き通った青い空を漂い、乾いた風が黄金色の稲穂を揺らしていた。

 インドネシアではほぼ9割をイスラム教徒が占めるが、トラジャ族の場合はキリスト教徒が多数派で、土着の信仰とも結びついて独自の文化を形成している。そして、トラジャ族にとって人生最大のイベントが葬式である。

 古くから「葬式にお金をかければかけるほど、死後も幸せになれる」と信じられ、葬式は莫大(ばくだい)な費用をかけて行われる。平均月収が2万円ほどという土地柄で、葬儀費用は1000万円に及ぶことも珍しくなく、資金が集まるまでは何年も葬式を行わないのも一般的風習だ。死後10年以上行われないこともあり、家の前に白い旗が立てられていると、その家には葬式を待つ遺体が安置されていることを示している。

供宴、大騒ぎの葬列 死者への敬意から

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