9月16日、2022年アジア大会の開催地が中国・浙江省杭州市に決まり、握手を交わす(左から)中国の劉鵬・国家体育総局局長、アジア・オリンピック評議会(OCA)のシェイク・アハマド会長、杭州市の張鴻銘市長=2015年、トルクメニスタン・首都アシガバート(AP)【拡大】
【国際情勢分析】
アジア・オリンピック評議会(OCA)は16日、トルクメニスタンのアシガバートで開いた総会で、2022年アジア大会を中国浙江省杭州市で開催することを決めた。中国でのアジア大会開催は、1990年の北京、2010年の広州に続き3度目となる。中国は22年に、北京と河北省張家口市の共催で冬季五輪を開催することも決まっており、同じ年に大規模な国際大会を2つも抱えることになる。
22年は杭州開催に決定
「杭州アジア大会」は、景気が減速傾向にあるとはいえ、国際スポーツ界の“中国頼み”が加速していることを、改めて浮き彫りにした。
10年アジア大会を開催した広州は、マレーシアの首都クアラルンプール、韓国の首都ソウル、ヨルダンの首都アンマンとの招致レースを勝ち抜いた。22年アジア大会の開催に手を挙げたのは、杭州だけだった。北京が開催権を獲得した22年冬季五輪も、欧州の有力都市が財政懸念や市民の猛反対のために次々と招致から撤退した。最終選考に残ったのは北京とアルマトイ(カザフスタン)の2都市だけという異常事態に陥った。