102歳で天寿を全うしたライ・サンペラーヤさんの葬列。人生のクライマックスが葬儀であり、葬儀のために生まれ、葬儀のために死ぬのがトラジャ族の文化だ=2015年8月1日、インドネシア・スラウェシ島(今井竜也さん撮影)【拡大】
足を運んだタナトラジャのタガリバルス地区では、2年前に102歳で亡くなったというライ・サンペラーヤさんの葬式が行われていた。ジャカルタから3人の子供を連れて葬儀に参列した孫のソラーヤさん(34)は「祖母は村の『女王』と呼ばれていたの。カードゲームの名手で、私は全く勝てなかったわ」と、懐かしむように話してくれた。
≪供宴、大騒ぎの葬列 死者への敬意から≫
夫が35歳の若さで亡くなり、10人の子供を抱えて苦労したというサンペラーヤさんだが、102年の人生において、やがては「女王」と称されただけあって葬儀は盛大だった。
親類縁者だけでなく、多くの村人も集まり、出棺前に数日にわたって行われたセレモニーのクライマックスは、水牛をいけにえにし、それを参列者たちで食する供宴だった。水牛は、死者の魂を天国へ連れて行く乗り物と考えられており、多くいけにえにするほど早く天国にたどり着けると信じられているのだ。