犬を連れて近所を歩くと、ますます昔との違いをはっきりと痛感せずにいられない。なにせ、家から3分ほど歩いたところに、いつのまにか立派な道路が走って、車がひっきりなしに行き来しているのだ。10分も歩くと、見渡す限り田んぼだったはずの場所が、マス目のようにきれいに埋め立てられ、一面ニュータウン建設予定地になっている。まだがらんどうの区画だからか、街灯もなく、懐中電灯がなければ真っ暗闇の中、私は白い犬とひたひた歩く。
けれど、見知った景色でなくなって悲しい、などとは特に思わない。郷愁の念にかられるよりも、へえ、こうやって変わっていくのか、と時間の流れを傍観しているような気分である。そもそも変わらないでほしかった、などと偉そうに思える立場でもない。ここを飛び出し、真っ先に変わろうとしたのは、私のほう。そりゃあ、故郷も変わる。お互いさま。
置いていかれたのは自分
そんな折、小学校時代の友達で集まってランチに行こうという話になった。
ちょっとした同窓会の体になるだろうと予想した私は、浮かないようにしなきゃな、と当日自分に言い聞かせた。なにしろ高校卒業後、彼女たちが地元で暮らしていたぶんだけ、私ひとり東京にいたのだから。話がすんなりかみ合うはずがない。