南アフリカ戦の試合終了後、寄せ書きのされた日の丸を掲げる畠山(はたけやま)健介選手=2015年9月19日、英イースト・サセックス州ブライトン(山田俊介撮影)【拡大】
スクールの校長、木戸浦雄三さん(72)は「(新日鉄釜石OBで元日本代表の)桜庭(さくら)吉彦の指導を受けて成長したのが健介だった」と、畠山選手の活躍に目を細める。
醍醐味の練習できず
低迷するラグビー人気にスクールの生徒が減る中、追い打ちをかけたのが、東日本大震災だった。木戸浦さんの家で保管していた練習道具一式や、これまでの記念写真は津波で流失してしまった。
畠山さんらOBや全国から用具の支援を受けて活動は再開できたものの、運動公園には仮設住宅が建ち、数少ない学校の校庭はほかのスポーツの少年団との取り合い。硬い板床の体育館でラグビーの醍醐味(だいごみ)であるタックルやスクラムの練習ができない状況は続く。
一方、初戦の南アフリカ戦で挙げた歴史的な大金星は、スクールにも小さな変化が起こっている。1日の練習には3人の幼稚園児が新たに参加した。娘の萌生(めい)さん(6)と参加した藤村美貴子さん(41)は「幼稚園でラグビーを習った子供が『やりたい』と言い出した。楽しそうにしている」と話す。