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言葉の側から、その生涯に迫る 町田康 (1/4ページ)

2015.10.8 14:00

(町田康さん撮影)

(町田康さん撮影)【拡大】

  • 「室生犀星」(富岡多恵子著/講談社文芸文庫、1700円+税、提供写真)

 【本の話をしよう】

 私は読み狂人。朝から晩まで読んで読んで読みまくった挙げ句、読みに狂いて黄泉の兇刃に倒れたる者。そんな読み狂人が最近読んで改めて感心したのは富岡多恵子の『室生犀星』である。

 どんな本かというと題にある通り、詩人そして小説家である室生犀星の評伝なのだけれども、特徴的なのはあくまでも言葉の問題、言葉の側から、その生涯、というか、その文業に迫っているという点である。

 世間並みであるための道具

 その際、作者がもっとも注目した点は詩と小説の関係で、始めに詩を書いて後に小説を書き始める人はあるが、小説を書き後に詩に移る人はない。なぜか。という疑問を、やはり詩から散文に転じた室生犀星の作品を通して、グングンに考えて書いてあるのが本書である。

詩から小説に転じる文学的な意味に

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