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言葉の側から、その生涯に迫る 町田康 (2/4ページ)

2015.10.8 14:00

(町田康さん撮影)

(町田康さん撮影)【拡大】

  • 「室生犀星」(富岡多恵子著/講談社文芸文庫、1700円+税、提供写真)

 ということはまずは詩とはなにか散文とはなにかということをグングンに突き詰めなければならず、ここでも多くの引用とともにグングンに突き詰められているのだけれども、読み狂人がまず驚いたのは明治22年生まれの犀星のその壮絶な生い立ちで、母親もはっきりせず他人に育てられるのだけれども、それはいまだったら間違いなく児童虐待で養い親は通報されたら100パーセント逮捕されるレベルである。

 そしてこの状況からなんとか社会、というか世間に人間並みの居場所を確保しようとして年端の行かぬ子供が唯一ようやっと使えたのが俳句で、文学・文芸などというものは通常、社会の上層に位置する人たちの子弟が自らドロップアウトしてするものなのだけれども、犀星にあっては、世間並み、であるための道具であり手段であったらしく、このことはその根底にずっと流れてあって、そのことが詩から小説に転じる文学的な意味に精妙に関わっていると思わせるところがいろんなところに現れている。

詩的なものを嫌って散文へ

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