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マレー鉄道でタイへ(下) 狭いベッドの意外な寝心地 (3/4ページ)

2015.10.23 09:00

グループでの旅行者は見当たらず、乗客のほとんどが金曜の深夜便を利用した“週末帰省”で地元へ帰る人たちだ=マレーシア(倉谷清文さん撮影)

グループでの旅行者は見当たらず、乗客のほとんどが金曜の深夜便を利用した“週末帰省”で地元へ帰る人たちだ=マレーシア(倉谷清文さん撮影)【拡大】

  • マレー鉄道の寝台車両。私たちが予約した上段は下段に比べると天上が低いが、収まってみると意外に快適。朝までぐっすり眠ることができた=マレーシア(倉谷清文さん撮影)
  • 太陽が昇ると、風景の中に緑の鮮やかさが増してきた。移り行く景色をぼーっと眺めているだけでも、列車旅は楽しい。自然の豊かさを満喫した旅だった=マレーシア(倉谷清文さん撮影)
  • 午前10時過ぎに国境手前のパダンブサール駅に到着。ここでマレーシアからの出国とタイへの入国手続きを行う=マレーシア(倉谷清文さん撮影)
  • 都会である首都クアラルンプールから離れるにしたがって、車窓の光景も変化。のどかな田園風景が広がる=マレーシア(倉谷清文さん撮影)
  • 入国審査を終えて再び列車に乗り込むと、間もなく終点のハジャイ駅に到着。ハジャイからはタイのLCC(格安航空会社)で首都バンコクへ飛び、バンコクからは再びANAの787で羽田に戻った=タイ(倉谷清文さん撮影)
  • マレーシア・首都クアラルンプール

 「一般車両も撮影しておきましょうか」

 カメラマンに言われ、連結部を通って隣の車両をのぞいてみる。目に飛び込んできたのは、すり切れたシートと、水アカで曇った窓ガラスだ。「マレー半島を縦断するロマンいっぱいの鉄道」というのが旅行ガイドブックのうたい文句だが、ロマンチックなどという言葉とはほど遠い。何十年も使い込まれた車両に、長年の歴史がにじみ出ている。

 「これじゃあ車窓からの風景撮影は無理かな」

 清掃を途中で放棄したのかと思わせるくらい、ガラスが汚れている。シートの背もたれにある物入れのポケットは金具が外れてぐらついていた。そんな車両に揺られながら、カメラマンの表情に不思議と絶望感はない。「マレー鉄道、なかなかいいねえ」とでも言いたげに、お互いに顔を見合わせる。もともと乗り物好きの2人だから、歴史を感じさせるすべてを受け入れることができるのだろう。

「快適な旅を楽しんでいますよ」

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