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【佐藤優の地球を斬る】アサド氏訪露に見るプーチン氏の深謀遠慮 (2/3ページ)

2015.10.24 09:00

10月20日、首都モスクワ・クレムリンで握手するロシアのウラジーミル・プーチン大統領(右)とシリアのバッシャール・アル=アサド大統領=2015年、ロシア(ロイター)

10月20日、首都モスクワ・クレムリンで握手するロシアのウラジーミル・プーチン大統領(右)とシリアのバッシャール・アル=アサド大統領=2015年、ロシア(ロイター)【拡大】

  • 作家、元外務省主任分析官の佐藤優(まさる)さん=2014年3月20日、東京都新宿区(大里直也撮影)

 米欧の分断図る

 この訪問には、4つの重要な意味がある。

 第1は、アサド大統領が国を留守にすることができるほど、権力基盤が安定していることを内外に誇示したことだ。仮に3カ月前にアサド大統領がロシアを訪問したならば、シリア国内では「アサドが亡命した」という噂が駆けめぐり、「イスラム国」(IS)が首都ダマスカスを攻撃し、シリアは完全な無政府状態に陥ったであろう。9月からロシアが本格的な軍事介入を始めたことによって、アサド大統領の権力基盤が飛躍的に強化された。裏返して言うならば、アサド政権はロシアに対する依存を急速に強めているということだ。

 第2に、米国外交への対抗だ。米国のオバマ政権は、アサド政権の除去を掲げていることを踏まえた上で、プーチン大統領は、アサド政権がシリアにおける唯一の合法政権であることを強調し、国際社会に「シリア情勢を現実的に認識すれば、アサド政権との対話が不可欠だ。難民の大量流出を防ぐためにも、可及的速やかにISを殲滅(せんめつ)し、シリアに安定を取り戻さなくてはならない」という機運を醸成することだ。米国はこのようなプーチンの外交を挑発と見なして反発するが、ヨーロッパ諸国はアサド政権との対話路線に舵を切る可能性がある。プーチンはシリア問題をめぐって、米欧の分断を図っている。

干渉を正当化

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