3カ国首脳会談を前に、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領(中央)に促され、安倍晋三(しんぞう)首相(左)と中国の李克強首相の3人で手を重ねた=2015年11月1日、韓国・首都ソウルの青瓦台(AP)【拡大】
ただ、中韓は6月に2国間のFTAに署名したが、日中韓のFTA交渉は関税撤廃に向けた枠組み自体がまとまらないままだ。また、韓国の朴政権は歴史問題などを通じて中国寄りの姿勢を崩していない。
こうした中、TPP交渉の大筋合意で中韓の姿勢に変化が出てきている。
韓国は輸出競争力で日本より劣勢に立たされるとの危機感から「TPPに参加する方向で検討する」(崔●(=日の下に火)煥(チェ・ギョファン)・経済副首相兼企画財政相)と前のめりだ。
中国は、国有企業への優遇禁止などがTPP参加の障害になる。このため「米国中心の貿易秩序に対抗するため、日中韓FTAにより前向きになる」(日本政府筋)との見方がある。
日本は、TPPを事実上の自由貿易ルールの世界基準と位置づけ、他の「メガ(巨大)FTA」でもTPP交渉の大筋合意を軸に交渉を進めたい考えだ。実現すればチャイナマネーの“ばらまき”を背景に自国のルールを押し付けようとする中国の経済的覇権を抑止する効果も期待できる。(田辺裕晶/SANKEI EXPRESS)