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人々を魅了した魔力ひもとく 「黄金伝説展 古代地中海世界の秘宝」 (2/4ページ)

2015.11.2 10:30

≪らせん状のディアデマ≫(日本初公開)。紀元前4世紀末-紀元前3世紀初頭。金。ブルガリア、スヴェシュタリ出土ソフィア国立考古学研究所・博物館。(National_Institute_of_Archaeology_with_Museum-Sofia,Bulgaria提供)

≪らせん状のディアデマ≫(日本初公開)。紀元前4世紀末-紀元前3世紀初頭。金。ブルガリア、スヴェシュタリ出土ソフィア国立考古学研究所・博物館。(National_Institute_of_Archaeology_with_Museum-Sofia,Bulgaria提供)【拡大】

  • ギュスターヴ・モロー≪イアソン≫1865年、油彩・カンヴァス。オルセー美術館(パリ、提供写真)。(C)RMN-Grand_Palais(musee_d’Orsay)/Herve_Lewandowski/distributed_by_AMF
  • ≪腕輪≫紀元前675年-650年。イタリア、チェルヴェテリ、ソルボ墓地、レゴリーニ・ガラッシの墓出土ヴァチカン美術館(提供写真)。Foto(C)Governatorato_dello_Stato_della_Citta_del_Vaticano-Direzione_dei_Musei,tutti_i_diritti_riservati
  • ≪ヴァルナ銅石器時代墓地第43号墓≫紀元前5000年紀。ブルガリア、ヴァルナ出土(ヴァルナ歴史博物館提供)。(C)Varna_Regional_Museum_of_History,Bulgaria
  • ニコラ・プッサン≪パクトロス川の源のミダス王≫1626年頃、油彩・カンヴァス(フェッシュ美術館(アジャクシオ)、提供写真)。(C)RMN-Grand_Palais/Gerard_Blot/distributed_by_AMF

 とくに「第43号墓」からは、石おのや銅製のやり先など武器のほかに、指輪や円形の飾りなど重量1.5キロを超える金製品が発見された。人骨は50~65歳の男性とみられる。墓の中でとび抜けてたくさんの金製品が埋められたことから、「共同体では最も重要な人物だったと思われる」(飯塚隆研究員)が、どんな社会のどんな地位だったかは不明だ。

 ブルガリアの南東部、黒海の沿岸は古代から金の産地として知られていたという。ヴァルナの辺りには古代ギリシャ時代、「トラキア」と呼ばれる国もあった。「イリアス」や「オデュッセイア」で知られる詩人ホメロス(紀元前8世紀?)は、トラキアの王を「途方もなく大きな金器をたずさえ、黄金で飾られた馬車で駆けつけた」と描写している。

 命懸けの冒険

 黒海地方に黄金を求める冒険も「伝説」となった。古代ギリシャの英雄イアソンは、黒海沿岸の町コルキスの王の手に渡った「黄金の羊の毛皮」を求め、エーゲ海から黒海に向かう「アルゴー船」に乗りこむ。首尾良く王の財宝を手に入れたイアソンの船が、追っ手の船に捕まろうとするとき、イアソンに恋した王の娘メディアが、連れてきた弟を海に突き落として逃げる時間をかせぐ。

フリュギアの王とされるミダス王の伝説

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