ゴリから首都トビリシへ。民族衣装店を営むルアサブ・トコニゼさんとの出会いも忘れられない。晩餐(ばんさん)に招かれ、食前に家族で賛美歌を歌った。学校で歌うことを禁止された時期もあったが、家では日常的に続けられてきた。「伝統は家族で受け継ぎ伝えるもの」とサラッと口にしたトコニゼさん。「アイデンティティーを失わずにいられたのは、日常がそれを支えてきたから」。大国に翻弄されながらも、民族の文化と伝統を守り続ける人々。「誇り高きジョージア人の凛(りん)とした姿に心打たれました」(文:美術ライター・編集者 永峰美佳/撮影:俳優・クリエイター 井浦新(いうら・あらた)/SANKEI EXPRESS)