イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に対して大規模なサイバー攻撃を宣言する国際ハッカー集団「アノニマス」。写真は投稿されたビデオから=2015年11月16日(ロイター)【拡大】
10年には米イーベイの子会社で電子決済サービスのペイパルなどを攻撃。11月には米白人至上主義団体「KKK(クークラックスクラン)」のメンバー約1000人の氏名を公表し欧米の人権団体を当惑させた。
日本でも9月以降、イルカの追い込み漁で知られる和歌山県の太地町役場や20年東京五輪組織委員会の公式サイトなどへのサイバー攻撃で関与が指摘されている。イスラム国のように武力攻撃で人命を奪うことはないが、彼らもまた反社会勢力だ。
だが、欧米ではアノニマスのサイトを閉鎖させようとする動きはなく、各国政府も静観したまま。さながら“毒をもって毒を制す”といった展開を望んでいるのではと勘ぐりたくなる。