11月10日、フィリピン・首都マニラで、ベニグノ・アキノ大統領(右)を表敬訪問した中国の王毅(おう・き)外相(左)。席上、王氏は、18、19日にマニラで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の場で「賛否両論のある問題(=南シナ海問題)」を持ち出さないよう求めた=2015年(AP)【拡大】
【国際情勢分析】
オランダ・ハーグにある常設仲裁裁判所が10月末、中国による南シナ海での領有権主張は国際法に違反する-とのフィリピンの訴えの一部について、審理開始を決めた。中国の外交が大きな敗北を喫したといえる。インドネシアなど他の周辺国もフィリピンに続く姿勢をみせており、習近平政権が推進する外洋拡張路線に対する国際社会の圧力が一層高まりそうだ。
仲裁裁判所が審理開始
常設仲裁裁判所は1899年にオランダで開かれた第1回平和会議の決議に基づいて設立された紛争処理機関で、中国やフィリピンを含む約120ヵ国が加盟している。仲裁裁判所は、国同士の領土紛争だけではなく、人権問題、商業トラブルについても仲裁を行う。一旦審議が開始されれば、一方の当事者が拒否しても、仲裁手続きが継続されるのが特徴だ。