10月3日から11日まで、インドネシアのスマトラ島で第7回となる「ツール・ド・シンカラ」が開催され、日本からも過去最多となる4チームが出場した。
「ツール・ド・シンカラ」は、西スマトラ州のパダン近郊で開催されるステージレースで、その地形から険しい登坂区間がコースに多く組み込まれるのが特徴で、今年もアジア屈指のクライマーたちを擁するイランチームが大活躍した。昨年に引き続き、アミール・ザルガリ(イラン、ピシュガマン・ジャイアント)が総合優勝し、総合成績の1位から6位までをイラン人選手が独占した。
そして、今年の大会は「ヘイズ」と呼ばれる煙害に見舞われた。原因は、スマトラ島の東側やカリマンタン島で違法な野焼きで、乾期であることも影響しその炎が燃え広がってしまったことにある。連日、深い煙に覆われて、太陽が見えない状態が続いた。
現地の人たちは「雨期が来ない限り改善しない」と諦めたように語るが、過去最悪といわれる煙害は、マレーシアやシンガポールなどの周辺諸国を巻き込み、大きな社会問題となった。
自転車ロードレースは、数時間から6時間以上にわたって屋外で行う競技。専門家の意見を聞いたうえで、競技は予定どおりの開催となったが、選手によってはマスクを着用しながらレースに参加した。