競泳のW杯東京大会の女子100メートルバタフライで日本記録を樹立して優勝した池江璃花子(いけえ・りかこ)選手(左)。3位になったロンドン五輪銅メダリストの星奈津美(なつみ)選手から祝福を受けた=2015年10月28日、東京都江東区の東京辰巳国際水泳場(共同)【拡大】
10月28、29日の2日間、東京辰巳国際水泳場で、競泳のワールドカップ(W杯)東京大会が行われた。この大会には世界記録保持者や五輪、世界選手権のメダリストも多数参戦。レベルの高いレースとなった。
日本記録も、新たに2つの種目で飛び出した。競泳は9月上旬の国民体育大会後に短いオフを取り、9月中旬から練習を再開する。本来は翌年に向けた立ち上がりの時期ともいえる10月に、長水路の試合で好記録を出すことは難しいのだが、鳴り響く日本記録コールに、五輪前年なのだ、とあらためて実感した。
19年ぶりに新記録樹立
今大会は特に中学、高校生の若手スイマーたちの躍進、活躍が目立った。100メートルバタフライで57秒56の日本新記録をマークした15歳の池江璃花子選手。中学生で日本新記録を樹立するのは、19年ぶりだそうだ。この長い歳月を考えると、彼女のやってのけたことの偉大さに再度、驚かされる。この記録は来年のリオデジャネイロ五輪代表に課されている派遣標準記録を上回っており、今夏の世界選手権に照らし合わせても4位に入る好記録だ。さらに彼女は100メートル自由形、50メートルバタフライでも日本中学新記録をマークして優勝。50メートル自由形でも2位に入った。